もしスマホの写真や動画が消えてしまったら…。
思い出の写真や動画は、かけがえのない財産と言っていいものです。
そこで、「もはや後悔しても遅い!」という状況になる前に、バックアップを取っておきましょう!
この記事では、クラウドバックアップサービスの選び方から、おすすめのクラウドバックアップサービスの紹介まで、スマホ時代の今欠かせない情報をまとめています。
また最後には、クラウドではない、物理的なバックアップガジェットも紹介します。
容量や値段、バックアップ以外の特典など、検討事項はいくつもあり、選ぶべきバックアップサービスは人それぞれです。
あなた自身に合ったバックアップサービスを見つけてくださいね!
クラウドバックアップはスマホのデータを保存するもの

同期サービスとバックアップは何が違う?
スマホのデータ保存で聞くことがある「同期」と「バックアップ」。
同じようで、実はちょっと違いがあります。
簡単に説明すると、「同期」はスマホのデータと保存されているデータが常に同じ状態にあること。
「バックアップ」はデータのコピーを別の場所に保存しておくことを指します。
項目 | 同期 | バックアップ |
---|---|---|
目的 | 複数端末・サービスで常に同じ状態を保つ | データ消失に備えてコピーを保存 |
データの流れ | 双方向 | 主に一方向(保存のみ) |
削除時の動作 | 片方で削除すると他方も削除されることが多い | バックアップ先には残る場合が多い |
復元機能 | 基本的になし | 過去の状態を復元できる |
代表例 | Googleフォトの同期機能、iCloudフォト | iCloudバックアップ、Yahoo!かんたんバックアップ |
つまり「同期」は、今使っているスマホの”クローン”みたいなものです。
一方、「バックアップ」はある時点でのデータを保存するもので、スマホを過去の状態に戻すことができる”タイムマシン”のようなものですね!
クラウドバックアップのメリット・デメリット
メリット
1.端末故障や紛失でもデータを守れる
スマホが壊れても、データはクラウドに保存されているため復元可能。
水没や落下、盗難といった物理的なトラブルにも対応できます。
2.自動でバックアップできる
多くのサービスは「自動バックアップ」機能を備えており、一度設定すれば手動で保存する必要がありません。
忙しくてもデータ保護を続けられます。
3.複数デバイスからアクセスできる
同じアカウントでログインすれば、スマホ・PC・タブレットなどからいつでもデータを閲覧・ダウンロード可能。
機種変更時のデータ移行もスムーズです。
4.容量を増やせる
スマホのストレージがいっぱいになっても、クラウドに移せば端末の空き容量を確保できます。
有料プランでさらに自分に合った大容量化も可能です。
デメリット
1.インターネット環境が必要
データのアップロードや復元にはネット接続が必須です。
通信速度が遅いと、バックアップや復元に時間がかかってしまいます。
2.セキュリティリスク
クラウドはインターネット上にあるため、アカウントの乗っ取りやパスワード漏洩のリスクがあります。
強固なパスワードや二段階認証の利用が重要です。
3.無料容量に制限がある
多くのサービスは無料枠が限られているため、快適に利用しようと思うと有料プランへの加入が必要です。
4.復元の仕様がサービスごとに違う
一括で復元できるサービスもあれば、個別にダウンロードが必要な場合もあります。
サービスを事前に確認しておかないと「思ったより面倒」になることもあります。
写真・動画バックアップの選び方のポイント

1. 保存容量と料金
写真や動画は容量が大きいため、無料枠の容量と有料プランの料金をチェックしましょう。
特に動画を多く撮る場合は、無料枠だけではすぐに容量限界に達するため、年間コストを十分吟味してください。
2. 自動バックアップの有無
忙しくてもデータを守るには自動バックアップが便利。
設定しておけば、新しく撮った写真や動画が自動でクラウドに保存されます。
自動バックアップの条件や頻度などを確認して、自分に合ったものを選ぶようにしましょう。
3. 復元方法と操作の簡単さ
大事なのが復元方法です。
機種変更や故障時に一括復元できるかを確認することが大事です。
サービスによっては、1ファイルずつダウンロードが必要な場合があります。

ワンタップで復元できるサービスがおすすめですよ!
4. 動画対応と画質制限
写真は無制限でも、動画は時間や容量の制限がある場合があります。
たとえば、Yahoo!かんたんバックアップは動画1ファイルあたり2GBまでだったり、Amazon Photosは動画は合計5GBまでの制限があったりします。
また、高画質保存できるか(圧縮の有無)もチェックしておきましょう。
5. 対応デバイスと互換性
iPhone中心ならiCloud、Android中心ならGoogleフォトなど、使っている端末との相性が大事です。
PCからもアクセスする場合、Webブラウザや専用アプリの使いやすさも大事です。
多くのサービスが無料枠や無料期間を用意しているので、まずは試してみるのが大事ですよ!
6. セキュリティと安全性
バックアップデータには個人情報が含まれるため、二段階認証や暗号化などのセキュリティ対策を備えたサービスを選ぶようにしましょう。
この点、信頼できる大手サービスを使うと安心です。
おすすめのバックアップサービス5選


以上を踏まえ、おすすめのスマホデータのバックアップサービスを紹介します。
サービス | 主な容量/月額料金 | 写真保存制限(画質・容量) | 動画保存制限(画質・容量・時間) | 自動バックアップ | 家族共有 | 復元の簡便さ | 暗号化・セキュリティ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
iCloud | ・5GB/無料 ・50GB/150円 ・200GB/450円 ・2TB/1,500円 ・6TB/4,500円 ・12TB/9,000円 | ・1ファイルあたりの上限なし | ・オリジナル画質・1ファイルあたりの上限なし | ・4K動画含めオリジナル形式で保存可能・常時自動同期 | ・最大5人と共有可能 | ・Apple製品間で簡単復元 | ・2要素認証: Apple IDで標準対応。 | ・暗号化: 通信中・サーバ保存時に暗号化
Google One | ・15GB/無料 ・100GB/290円 ・2TB/1,450円 ・30TB/36,400円 | ・1ファイルあたりの上限なし | ・オリジナル画質対応(要設定)・1ファイルあたりの上限なし | ・4K動画含めオリジナル画質対応(要設定)・常時自動同期 | ・最大5人で共有可 | ・ 自動同期&復元が容易 | ・2段階認証: Googleアカウントで対応 | ・暗号化: サーバ上で暗号化
Yahoo!かんたんバックアップ | ・5GB/無料 ・無制限/508円※条件あり | ・1ファイルあたりの上限2GB | ・オリジナル画質・1ファイルあたりの上限2GB | ・4K動画含めオリジナル形式で保存可能・機種によっては自動バックアップ可能 | ・手動(アプリ起動で自動バックアップ)・非対応 | ・アプリから一括で復元可能 | ・2段階認証: ワンタイムパスワード等の二段階確認が設定可能 | ・暗号化: 暗号化通信による保存
Amazon Photos | ・5GB/無料 ・無制限/600円※条件あり ・100GB/250円 ・1TB/1,300円 ・2TB/2,600円 | ・容量上限は5GBまたは無制限 | ・オリジナル画質・プライム会員でも動画は合計5GBまでの保存枠 | ・4K動画含めオリジナル形式で保存可能・手動(アプリ起動で自動バックアップ) | ・プライム会員はファミリーフォルダ機能で最大5人まで招待可能 | ・PCから手動で一括復元可能 | ・アプリに一括復元機能なし・2段階認証: Amazonアカウントで対応 | ・暗号化:暗号化通信による保存
OneDrive (Microsoft) | ・5GB/無料 ・100GB/260円 ・1TB/2,130円 ・6TB/2,740円 | ・1ファイルあたりの上限250GB | ・オリジナル画質対応(要設定)・1ファイルあたりの上限250GB | ・4K動画含めオリジナル形式で保存可能・自動バックアップ可能 | ・Microsoft365ファミリープランのみ最大6人まで共有可能 | ・量が多いとPCが必要 | ・「Restore your OneDrive(一括復元)」で一括復元可能・2段階認証: Microsoftアカウントで対応 | ・暗号化: サーバー上でファイル暗号化保管
iPhoneユーザーならiCloudバックアップを軸に!
iPhoneユーザーにとって一番便利なのはiCloudのバックアップ機能です。
この機能では、充電中に毎日自動でバックアップを実行してくれます。
バックアップ対象は設定から調整可能なので、「これはいらないかな」というものはバックアップ対象から外すことで、保存容量を削減することもできます。
主なバックアップ対象は以下のとおり。
- 写真・動画(iCloud写真を使っていなくてもバックアップ可能)
- 連絡先、メッセージ(SMS・iMessage)
- アプリのデータと設定
- ホーム画面の並びや壁紙
- Wi-Fiの設定やパスワード
- ヘルスケアデータ、Apple Watchの設定 など
機種変更や故障時でも、新しいiPhoneをセットアップするときに「iCloudバックアップから復元」を選択するだけで、一括でデータを戻せる簡単さも魅力ですね!
ただし、iCloudは容量ごとに料金が異なり、容量が多くなればなるほど毎月かかる料金が高くなるのはデメリットといえます。



データ容量が200GBまでなら比較的リーズナブルに契約できるので、このあたりが契約する判断の分かれ目になりそうですね。
AndroidユーザーはGoogle Oneを軸に!
Androidユーザーがまず検討したいのがGoogle One。
15GBまで無料で使える太っ腹なところは、さすがGoogleですね!
ただしこの15GBはGoogleアカウントに紐づけられているため、たとえばGmailを利用している方はメール容量も15GB上限に含まれることには注意が必要です。
主なバックアップ対象は以下のとおり。
- アプリとアプリデータ(インストール状況やアプリごとの設定情報)
- 連絡先
- SMSメッセージ
- デバイス設定(Wi-Fi情報、壁紙、ホーム画面の配置など)
- 通話履歴(対応端末のみ)
- 写真・動画(Googleフォトに保存)
AndroidではOSレベルで統合されていることから、バックアップも非常に簡単です。
端末がWi-Fiに接続され、かつ充電中のときに、毎日自動的にバックアップを実行してくれます。
バックアップする画質を調整できるのも、バックアップ容量を節約したい方にとってはありがたい機能です。
ただし、容量100GBの次が2TBになるプラン設定はやや残念なところです。



100GBだと少ないし2TBだと多すぎる、という方は多いのではないでしょうか。
とはいえ、GeminiなどのAIを使う方にとっては、Google AI Proプランはコスパがよくておすすめです!
容量無制限を重視するならYahoo!かんたんバックアップ
LYPプレミアム会員になると、動画も含めて容量無制限に保存することができるYahoo!かんたんバックアップ。
容量を気にせずに、写真や動画を保存したい方におすすめのサービスです。
主なバックアップ対象は以下のとおり。
- 写真
- 動画
- 連絡先
アプリを開かないとバックアップができないのは残念ですが、気が向いたときにアプリを開くだけなので、特に手間はありません。
データの復元もワンクリックでできるお手軽さなので、バックアップアプリとして優秀です。
また、Yahoo!かんたんバックアップとは別に、LYPプレミアム会員はLINEのバックアップが自動で行われます。
とはいえ、iCloudやGoogle Oneのような完全なスマホデータバックアップではないことに注意が必要です。
写真や動画に特化してバックアップしたい方向けのサービスですね。
最大の難点は動画1ファイルにつき2GBまでの制限があること。
たとえばiPhoneなら以下のような録画時間になります。(高効率HEVC/H.265を想定)
長時間の動画を高画質撮影する方は別のサービスの検討をおすすめします。
解像度(画質) | フレームレート | 2GBで録画できる時間の目安 |
---|---|---|
4K(2160p) | 60fps | 約4分 |
4K(2160p) | 30fps | 約8分 |
FHD(1080p) | 60fps | 約15分 |
FHD(1080p) | 30fps | 約25分 |
HD(720p) | 60fps | 約25分 |
HD(720p) | 30fps | 約38分 |
LYPプレミアムはバックアップだけでなく、LINEのバックアップや高機能化など、様々なサービスも含まれているので、そのあたりも含めて加入を検討したいですね!



Yahoo!かんたんバックアップは、LYPプレミアムに加入して初めて真価を発揮するサービスです。
プライム会員で写真のバックアップだけでいいならAmazon Photos
Amazonプライム会員なら写真が容量無制限で保存できるAmazon Photosは使いたいところ。
Amazon Photosのためにプライム会員になる必要はないと思っていますが、すでにプライム会員なら追加料金不要で写真のバックアップができるのでおすすめです。
アプリを開くだけで、自動的にバックアップを取ってくれるのもうれしいですね!
また、ブラウザ上のみの機能として、ファミリーフォルダに写真を追加することができます。
ファミリーフォルダを使えば、簡単に家族と写真を共有できますよ!
ただし、動画はプライム会員・無料会員ともに5GBまでという制限があり、かつ保存したい動画を選べないため、動画保存については使い勝手が良くない印象です。



プライム会員の特典はAmazonの送料無料やプライムビデオ見放題など、Amazon Photos以外のメリットが大きいです。
会員特典を確認し、活用できそうだと判断したら、ついでにAmazon Photosも使いましょう。
OfficeやPC連携も重視するならOneDrive!
OneDriveはマイクロソフトが提供するクラウドストレージサービスです。
Microsoft 365のユーザーなら、自動的に1TBの容量が付いてきます。
バックアップ対象は写真・動画がメインで、アプリの設定をするだけで、アプリを開くことなく自動的にバックアップを取ってくれます。
また、Android限定ですが、「デバイスフォルダーのバックアップ」という機能を使うとLINEなどのSNSで受け取った画像も自動的にバックアップできるのはすごいですね!
容量は100GBの次が1TBであり、かつ1TBはMicrosoft 365との抱き合わせになっているため、バックアップ目的としては値段が高めです。



Microsoft 365ユーザーなら積極的に使いたいバックアップサービスですね!
おすすめは“OS標準+無制限”の二刀流


おすすめのバックアップ手段は、iCloudまたはGoogle One+Yahoo!かんたんバックアップ。
iPhoneならiCloud、AndroidならGoogle Oneをベースにバックアップを取りつつ、容量の大きい写真や動画はYahoo!かんたんバックアップを使ってバックアップを取る方法です。
写真と動画はYahoo!かんたんバックアップで容量無制限に保存しておけば、iCloudやGoogle Oneに保存する容量を少なく抑えることができますよ!
iCloudやGoogle Oneには「それでしかバックアップがとれないもの」を優先して保存するようにしましょうね。



Yahoo!かんたんバックアップは動画1ファイル2GBの制限がありますが、2GBって意外と長時間撮影できるので、日常の動画撮影ならあまり問題にならないでしょう。
\ 最大2か月無料でお試し! /
物理バックアップも使ってさらに安全対策を!
物理バックアップとは、スマホのデータをインターネット経由ではなく、外付けのストレージ機器に直接保存する方法のことです。
代表的なものに、外付けハードディスク(HDD)、ポータブルSSD、USBメモリ、SDカードなどがあります。
クラウドと違い、保存先が自分の手元にあるのが特徴です。
クラウドと物理、ふたつのバックアップがあれば、いざという時にさらに安心ですね!



ただし、物理バックアップはそれ自体を紛失してしまうリスクや、保存データが壊れるリスクがあるのも理解しておきましょう。
ここではおすすめの物理バックアップグッズを紹介します。
スマホに挿すだけ!簡単バックアップ


スマホに挿すだけでバックアップできる、台湾メーカー「Maktar(マクター)」のピコナイザー。
LightningとUSB-Cが初めから付いているので、iPhone・Androidどちらでも利用可能です。
一方、バックアップ対象はiPhoneとAndroidで異なります。
- 写真・動画
- iCloud
- 連絡先
- 音楽
- ファイル
- Facebook・X
アプリをダウンロードしてバックアップを取りたい対象を選んでくださいね!
128GBから1TBまで、複数の容量タイプがありますので、少し余裕をもった容量のものを選ぶようにしましょう。
充電のついでに自動バックアップ!


こちらも「Maktar(マクター)」のバックアップグッズですが、面白いのが充電中にバックアップを取るタイプであることとmicroSDカードを使うこと。
やはり充電ついでにバックアップが取れるのは非常に便利ですね!
また、アプリがバックアップしたデータを記録しているので、一度バックアップを取ったデータは別のmicroSDカードに挿し替えても重複バックアップされることはありません。
2TBまでのmicroSDカードに対応しているので、容量不足になることはまず考えられませんね!
なお、バックアップ対象は上で紹介したピコナイザーと同じです。
- 写真・動画
- iCloud
- 連絡先
- 音楽
- ファイル
- Facebook・X



充電器に差し込む部分が”USB-A”のタイプと”USB-C”、それぞれ別の2タイプの商品展開です。
間違ったものを購入しないよう注意してくださいね!
Q&A
Q&A よくある質問を覗いてみる
- Q1. クラウドバックアップサービスは無料プランだけで十分ですか?
-
無料プランだと、多くのサービスで5GBが上限になります。
5GBでは、写真・動画が増えると必ず足りなくなります。
重要データは有料プランで“過去の状態に戻せる期間”を確保しておきましょう。
- Q2. 同期はバックアップ代わりになりますか?
-
代用はできますが、スマホ本体でデータを誤削除した場合など、同期データも同様になることは意識しておきましょう。(30日程度は”ゴミ箱”に残るので復帰させることは可能。)
同期は“作業用”、バックアップは“保険”として役割分担しましょう。
- Q3. バックアップ後、元のデータは削除しても大丈夫ですか?
-
基本的にはクラウドに保存されたデータは安全に保管されますが、同期型サービスの場合は注意が必要です。
同期型では端末のデータを削除すると、クラウド上のデータも消えることがあります。
削除前に「同期」ではなく「バックアップ」されているかを必ず確認してくださいね。
私はYahoo!かんたんバックアップに写真と動画を保存したら、スマホからはどんどん削除しています!
まとめ:バックアップは必須!自分にあったサービスを見極めよう
いつも肌身離さず持ち歩くスマホだからこそ、もしもの時のための対策は必須です。
iCloudやGoogle Oneをベースのバックアップ先としつつ、写真や動画などはよりリーズナブルなYahoo!かんたんバックアップなどを活用し保存しておきましょう。
4K60fpsで長時間の撮影をするようなら、物理バックアップで保存しておくのもおすすめです。
物理バックアップはクラウドよりもリスクはあるものの、大容量データを比較的リーズナブルに保存することができます。
スマホの使い方は人それぞれです。
ぜひ自分にあったバックアップ方法を使って、いざという時に「バックアップを取っておいてよかった!」と思えるようにしておいてくださいね!
コメント